宿借帳

もう家なんか買わない

住み替えの理想と現実


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車を買い替えるように、家もライフステージにあわせて買い替えるのが理想です。独身の時は2シートでもスポーツカーでも不自由は感じませんが、家族をもてばワゴン車の方が便利ですし、時代にあわせて電気自動車を購入するかもしれません。このように車であれば人によっては2年毎に、長くても10年単位で買い替えるのが普通です。これが家になると途端に難しくなります。原因は単純で、買い替えに伴うコスト負担と危険負担が家の場合非常に重くなるからです。5000万円のマンションは、5000万円では購入できません。仲介会社に支払う手数料、印紙税や登録免許税、金融機関や司法書士などに支払う手数料などすべて含めると売買金額の5~10%程度の諸費用が必要になります。5000万円のマンションを購入するには500万円程度の諸費用が必要になるんです。そしてこの諸費用、買い替えのケースを想定すると2倍必要になるんですね。売るときと買うときの両方で発生します。ここで理想的な住み替えを想定したいと思います。まず結婚して夫婦共稼ぎの時代は、都内にある駅近の1LDK(50㎡)を購入します。次に子供が生まれて郊外の一戸建4LDK(100㎡)を購入します。子供が巣立ってまた利便性の高い駅近のマンション1LDK(50㎡)を購入します。金額がすべて同じ5000万円と仮定した場合、住み替えにより支払う諸費用は高くみて2500万円になります。これだけで家が買えますね。また、家を購入するというのは単に物理的な行為に留まりません。周辺環境も購入したことになります。ここが肝になります。家の構造的な部分はある程度購入前の段階で把握することが可能な時代になりました。インスペクションの普及や建築基準法の改正で、瑕疵物件か否かは購入前の段階である程度は把握することができるようになりました。但し、購入する前にどうしてもわからない部分が家にはあります。それが環境です。匂いや音、近隣住民、前面道路の人通りや交通量、これらが季節ごと24時間ごとに変わってきます。ある程度まではわかるかもしれませんが、やはり住んでみないと分からない部分を残しながら購入するのが家なんです。よく、家を購入するのはギャンブルだという人がいますが、あながち間違っているとは思いません。諸費用の問題もありますが、いざ売ろうとしても、株などの金融資産と異なり簡単に買主が現れるわけではないので、売りたいときに売ることもできません。これでは、住み替えが理想といっても絵に描いた餅でしかありません。不動産の魅力は下がる一方ですし、同じ資産であれば他の金融資産の方が有利と考える傾向が高くなりそうです。正直賃貸で十分かもしれません。今までの流通では、この問題は解消されませんでした。住み替えは売買を繰り返す以上促進されないんですね。でも、売買以外の方法があれば解決できるかもしれません。